小ネタがちょこちょこ出てきてスピード感のあるロードムービーか。
全体的には少々内容が陳腐なので、暇つぶしにいいかもしれない。
マット=デイモンがちょっとだけカメオ出演。
アメリカドラマでよく見かけるミシェル・トラッテンバーグは見慣れるととてもかわいく見える。
以前は、ジブリ作品の中での色の違いから敬遠していたのだが、これはこれで秀作だと思うようになった。
切ない。
とにかく切ないのだが、初見ではその切なさが、セツコやセイタが戦時下に死ななければならなかったその状況についてだった。
しかし、幾度目からか、その切なさはセイタの強情さによるものだと気づいた。
セツコとセイタを引き取ったおばさんは、口は悪く、自分の家族を優先していたけれども、それは当然のことだろうし、幼いセツコを連れてわざわざ防空壕に住む必要はなかった。
お金も、もっと早く引き出していればセツコは死なずに済んだかもしれない。
そんなことを言っても仕方がない。
けれども、切なくなるのだ。
最悪の状況下で、最悪の選択をしてしまった結果としての2人の死が、とても切ない。
いずれにせよ、こういった状況を簡単に生み出してしまう戦争というものの怖さを忘れぬよう、世代を超えてこの作品が愛されることを願う。
まさに王道。
ひねりが全くない。
つまらん。
しかも長い。
3部作の完結編として製作された本作は、ラウの「その後」を描いている。
新たに保安部のヨン、中国本土マフィアのシェンが絡み、一体誰が善人で誰が悪人なのか、最後まで緊迫感のある展開が見られる。
人生をリセットして善人になりたかったラウ。
ヤンと和解して、彼に警官としての人生を返そうとしたラウ。
ヤンが死んだ瞬間に、ラウの中で何かがおかしくなってしまったのだろう。
そこから何が起こってゆくのか、彼がしていることは一体何なのか、見守ることができる。
ラストはヨンに対する評価が180度変わるもので、3部作にふさわしく、心地よい余韻を残すものだと思う。
これも必見。
ラウもヤンも若い頃の俳優が違い、雰囲気が似ているため、初見では混乱する部分もあるが、それも境遇としては似ていた2人ということで許容範囲だろう。
際立つのは3人。
サムとハウとマリー。
本作での中心人物はあくまでもこの3人で、ラウとヤンは脇役に過ぎない。
彼らに影響されながら、翻弄されながら、ラウもヤンも人生を生きてゆく。
そしてそこにウォン警部が絡む。
本作中でのサムとウォン警部の関係が前作に繋がっていないように感じるのは残念なことだが、製作順の関係で仕方ないのだろう。
3部作の1つとして、これも見逃せない作品だ。
ストーリー、映像ともに、香港映画の最高峰と言えるだろう。
それぞれ組織に潜入したラウとヤンの心理描写も秀逸で、緊迫感が伝わってくる。
また、挿入歌(曲名不明)がとてもいい雰囲気を作り出している。
ラストは泣ける。
トニー=レオン、アンディー=ラウがいい演技をしているが、サム役のエリック=ツァンも独特の味を出している。
ハリウッド史上最高額でリメイク権を買い取り、製作されたのが「ディパーテッド」だが、ディカプリオとマット=デイモンとのことで全く興味が沸かない。
そういえば、日本でもこの作品の後に「輪舞曲 ~RONDO~」というドラマを竹内豊主演でやっていたが、これも本作の影響を強く受けていると感じた。
いずれにせよ、インパクトのある作品で、必見かと思う。
]]>主演がトム=ハンクスということで若干減点。
彼はいい役者なのだけども、「ターミナル」あたりから食傷気味になってきた。
オドレィ=トトゥも「アメリ」の印象が強すぎるせいか、あまり素敵に映らない。
ストーリーは、キリスト教の陰部を暴く、といった感じでそれなりに興味を惹くもので、謎解きの要素もあるのだが、それ以上のパンチは持っていないように感じる。
ラストも「謎が解けた!」という見せ方のようだが、観ているほうには今ひとつ伝わってこない。
原作は面白いらしいので、映像化に問題があったのかもしれないが、凡庸な佳作という印象だ。
]]>これは個人的な問題なので、人によっては違う印象を持つのだろう。
僕にとっては、松本零士はあくまでも「宇宙戦艦ヤマト」であり、「銀河鉄道999」であり、「キャプテンハーロック」なのだ。
つまり、少年時代に宇宙に憧れていた、そのイメージの中心が、松本零士のアニメーションだった。
そしてdaftpunkはエフェクターをかけたあの特徴のあるサウンドを、ひとつの雰囲気を持つ現代の音楽として評価している。
だから、それらが融合することはおそらくない。
別々にすれば単体ではよいものだと思うのだが。
]]>ダナイがフリーダイビングにのめり込んだのは、それが死という結末を迎える可能性も含めて、自分の力を試してみたかったからなのだろう。
映画としては少々物足りない気もするが、ダナイ役のカミーラ=ラザフォードのなんとも言えない魅力がそれを補っている。
]]>同名の原作を現代風にアレンジした作品だが、それなりにまとまっている。
ただ、もうちょっと掘り下げて欲しい部分なども散見される。
ただ、テンポ的にはこれでいいのかもしれないが。
この作品で注目して欲しいのは、教育者の言葉。
今の日本がいかにしてダメになったかがよく理解できると思う。
彼らのような言葉を、彼らのような態度を、保護者が日本の教育者から奪ったからだ。
教育者は親ではない。
親は教育者ではない。
そして子供は宝物ではあるが王様ではない。
映画としては特に感動することもない、ありふれた作品だが、学ぶべきものはあると思う。
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