典型的な中東映画。
暗い背景に暗い人間模様。
だけれどもそこには小さくても力強く暖かい気持ちが確かに存在している。
難産で母が死ぬ。
地雷で父が死ぬ。
弟は小人病。
そんな不幸が重なるなど今の日本では起こりえない。
だからこれはどこか距離感のある別の世界の物語だ。
それでも、それを小さく小さくまとめたような出来事なら僕たちの日常でもたくさん起こっている。そんな時に、彼らの十分の一でもそんな暖かい気持ちを出すことが僕らには出来ているだろうか。
大人であることを誇り、正しく生きることを誇り、後ろ指を刺されないことを誇る。
それが自分にとって恥じることのない生き方であればそれでいい。
ただ、もし、少しでも疑問を感じるのであれば是非、この作品を観てみることをお奨めする。
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