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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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cad4bfc7jpeg「イギリスの炭鉱町もの」は総じて好きなのだが、それはきっと世の中の遣り切れなさを根底に含んでいるからだろう。
そこに諦めと怠惰、退廃、怒り、そして少しの希望が加わると、きっと等身大の人間というものが見えてくる。


頑固で田舎者で根っからの炭鉱夫である父と兄。
「男がバレエなんてもってのほか」
それでも、11歳のビリーに自分たちと同じような夢のない生活をさせたくないと、プライドと信念を捨てて協力する。
その過程がとてもよく表現されていた。

踊りを見せて父を説得しようとするビリー。
スト破りをしてまでお金を工面しようとする父。
特待生の合否結果を待ちきれない家族。

そこには愛がある。
そう思えた。

ラストの1シーンだけ時間を飛ばしているのも少々強引だが可。

いい作品だ。

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8698aaa2jpegどうやら世間的には評価が低いようで…。
まぁベタですからね。
仕方ないですが。

「タイタニック」という言葉を聞くと、「パイパニック」というエロビデオのパクリタイトルが反射的に頭に浮かぶ。
これは一生直らないだろう。
それほどまでに衝撃的な言葉遊びだった。

この作品、劇場で観たのだけど、以前に付き合っていた女の子との最後のデートだったので、きっと感情がその分だけ埋め込まれてしまっているのだろう。

楽隊が沈みゆく船と共に最後まで演奏を続ける。
なんという心意気。

ディカプリオが海の中に沈んでゆくシーン。
あまりにもわざとらしく、白ける人も多数いるだろうが、僕はこの純白な心で全てを受け止めて泣く。

年老いたローズの回想形式になっているのもぐっとくる。

また観たい。

0c7a7e62jpegこれぞアカデミー賞作品。

ジョン=ヴォイトとフェイ=ダナウェイの組み合わせに惹かれて観てみたのだけど、いやはやこれは参りました。

なんと言ってもTJ。
チャンプ(お父さんのことをそう呼ぶ)が大人の諸事情によって「もうお前に飯を食わせるもの面倒見るのもうんざりなんだよ!」と言った時のTJの必死の訴え。
涙なしには観れません。

こういう父子関係、周囲の人との関係、とても素敵で、いつか僕もと思わせてくれる作品です。

9434ebbajpeg秀作。
ストーリー展開がいい。
キャスティングが違えば全米No1とかなれたのに。


オーロラが結ぶ30年の隔たり。
幼い頃に死んだ父と無線で話す短い季節。
その中に詰め込まれたドラマ。


エンディングもすっきり。

お奨め。

2c3d3236jpeg15年前に映画館で号泣した。


エンディングテロップにもあるように、これは実話に基づいた話である。(原題「AWAKENING」)


1915年から1935年にかけて嗜眠性脳炎という病気が流行したが、これはその病名が示すとおり昏睡状態を引き起こすもので、治療法は未だ見つかっていない。

レナードは少年期にこれに罹り、そして30年を昏睡状態で過ごした。

セイヤー博士(実在のオリバー=サックス医師)は他の病気の治療薬として開発されたL-DOPAを投与してみることを考え、そして奇跡が起こった。

(この薬品は、実際に現在でもパーキンソン病の治療薬として用いられているもので、脳炎後にパーキンソン病に移行する患者も多いことから、何らかの関連はあるのだろうが、1969年の段階でこのアイデアを実行するにはかなりの勇気が必要であったろう。)

しかし、その薬品の効果はあまりにも儚く、再び彼は眠りの世界へ引き戻されてゆく。


ストーリーは単純である。いわゆる「お涙頂戴もの」と言ってしまえばそれまでだし、キャスティングがどうのこうの、演技がどうのこうの考えると単なる興行的ハリウッド映画だろう。


ただ、純粋に、画面に現れるシーンをそのまま受け止めてもらえれば、きっと観て良かったと思えるはずだ。



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