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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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d291a198jpeg全体的には良くできていると思うし、イタリア系アメリカ人の雰囲気が十分に伝わってくるハートフルな作品なのだけど。


シェール演じるロレッタに魅力を感じないのと、初めて会った婚約者の弟とすぐ寝てしまうという野放図ぶりに呆れたのとで、僕としてはいただけない映画だ。

動物じゃないのだから。
いくら魅力を感じたとしても、いくら恋は盲目だと言っても、人としてやってはいけない行為というものがあるだろうに。
愚かにも程がある。

それでもこれは映画なのだから、見るべき点はそこではないのだろう。

確かに、各所の人間模様には暖かみや愛情を感じさせるものがあり、日本にはない距離感が羨ましく思える。
冒頭のレストランでのシーンは人の生活が周囲の人間との距離のとり方によって厚みを増すのではないかと考えさせてくれるし、ニコラス=ケイジ演じるロニーとロレッタの家族の距離感は、形式ではなく心の持ち方がより重要なのではないかと思わせてくれる。


軸の部分がどうしてもいただけないが、総合的にはまぁ普通の映画といったところか。

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ae668847jpeg『ペッピーノの百歩』のジョルダーナ監督とルイジ=ロ=カーショのコンビ。
イタリアを描いた映画でアメリカの曲を使うのはこの監督の悪い癖だと思うが、この作品はイタリアの曲も取り混ぜ、やや中和してあったのかなと。
しかし6時間6分は耐えがたい。

で、結局のところ何が言いたいのかは分からなかったが、人生にはいろいろなことがあり、それぞれに何かを抱えているのだなということが、『裕福な家庭』を通して描かれていたように思う。 
ここも疑問。
共感を得たいという意図が希薄なのではないか?
中途半端な金持ちの中途半端な自伝を読んでいる感じが拭い去れない。

映像も意図したものなのかさほどきれいではなく、年代が飛ぶために登場人物の把握も苦労する。
観るのに努力が必要な作品に仕上がっている。

映画館のシーンで「シェルブールの雨傘」の音声だけが流れるが、これも必要なのかどうか…。

フィルムの時間を長くすることでニコラの一生を追うことはできたが、それでも少々冗長に過ぎる気はする。そして同時に簡潔に過ぎる。
つまり、中途半端になってしまったのではないか。

これだけの作品を撮ったことは素晴らしいと思うが、自己満足の垂れ流しはあまりいただけない。

0c7a7e62jpegこれぞアカデミー賞作品。

ジョン=ヴォイトとフェイ=ダナウェイの組み合わせに惹かれて観てみたのだけど、いやはやこれは参りました。

なんと言ってもTJ。
チャンプ(お父さんのことをそう呼ぶ)が大人の諸事情によって「もうお前に飯を食わせるもの面倒見るのもうんざりなんだよ!」と言った時のTJの必死の訴え。
涙なしには観れません。

こういう父子関係、周囲の人との関係、とても素敵で、いつか僕もと思わせてくれる作品です。

1ab50b5cjpeg僕が天邪鬼なのだろうか…。
アカデミー賞を総なめにしたとのこと、知人にも薦められて観たのだが、全く良さが分からない。

回想シーンの飛び方がストーリーを混乱させ、中途半端な人物描写がポイントを希薄にしている。

かいがいしく看護していたハナや爆弾処理のキップは一体何者だったのか、カラバッジョは逆恨みではないのか、そもそもキャサリンとは不倫ではないか。

おそらくは原作をかなり端折って映画化したのだろうが、これは少々お粗末ではないか。
映像は確かに美しいのでその部分だけは評価できるが。

f8d0817cjpegあまり期待はしていなかったのだけど。

アンソニー=ホプキンスがなかなかの好演。
冗長の感もあるけども、いいレベルで続いてゆくボンヌヴィルへの旅。
老年ロードムービーとして十分に楽しめる作品だ。

バート(ホプキンス)のセリフに時々考えさせられる。
歳を取るということ、何かに向って生きるということ、人生を楽しむということ。

「その5分が一生にも勝る」
そんな時間を、僕は何も持っていない。
熱く生きたくなった。



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