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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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24c81a35jpeg1959年 仏 白黒
フレンチヌーヴェルヴァーグの秀作。

原題は「LES QUATRE CENTS COUPS」
直訳すると
「400回」
「400回の殴打」
「400回の悪だくみ」
どれかになる。

作品を観終わっても、トリュフォーがどれを意味していたのか見当がつかない。

そういう意味では、この「大人は判ってくれない」という邦題はこの作品をよく表したものだと思う。


子供が大人になる。
それは年齢ではなく環境で決まる。
得てして受けた愛情が少ないほど、行動は大人になり、精神は未熟のまま残る。
寂しさや空虚感を埋めること、あるいはそれから逃避することが心の中心にいつまでも残ってしまう。

アントワールは両親に受け入れられなかった。
先生にも受け入れられなかった。
友達のルネもその穴を埋めるほどではなかった。
それでも彼は判って欲しかった。

母親にきっぱりと突き放された時、彼は何を思っただろう。


ラストカットもいい。
トリュフォーのドワネルシリーズを観たくなった。

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ab655500jpeg秀作。

作品を通じてアジアの色が出ているのがいい。
暑さ、貧しさ、人と人の距離感、夜の空気感、そんなものがアジアをよく伝えている。

ストーリー自体はそれほど目新しいものではなく、よくある裏社会がどうのこうのというものなのだが、そこにペンキや金魚というエッセンスを入れることによって面白いものに仕上がっている。

それぞれの登場人物に名前がないというのも面白い。[シクロの少年][姉][女将さん]など。トニー=レオンにすら役名がない。

ただ、何かが欠けている。もう少しピリっとくる何かがあればきっと傑作なのだろう。また、シーンの飛び方と長さのために少々混乱したので星4つ。


エンドロールの前に、
「作品中の生き物は一切虐待されていません。」
と断り書きが出るが、それはちょっと疑問に思う。

927a8fcbjpegストーリーが陳腐。

ブライアン=ブラウンは良かった。

タイトルやエンディングロールのネオン風は雰囲気があっていい。

それだけ。

d5e3f702jpegポール=ニューマンが渋い。

「賭けで儲けた金は、働いて儲けた金の2倍すばらしい」


若いカップルと熟年カップルの対比も面白い。
無謀で感情的な若さ溢れる二人と、離れていても互いに分かり合っている粋な二人。


脇役なのに存在感ありすぎなのはフォレスト=ウィッテカー。あの卑屈な作り笑いは一度見たら忘れられない。名演技だ。


そして最後があそこで終わるのはスコセッシにしてやられた。ナイス。

a51c2dc1jpeg11本の短編を集めた作品。

夜中に1本ずつ観るといいかもしれない。

どの話もちょっとクスっと、ちょっとピリっと、どこか気が利いている。

白黒でまとめられているのもいいかも。



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