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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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b2ce1065jpeg 『セントラル・ステーション』のウォルター=サレス監督
『天国の口、終わりの楽園』のガエル=ガルシア=ベルナル主演


やはりロードムービーはいい。
そう思わせてくれる作品。

広大な大陸と遥かな山並み、そして抜けるような空の薄水色に、普段心の底に押し込めている若き日の情熱を呼び覚まされる。


チェ=ゲバラをガエルが演じると、こんなにも爽やかになるのかと、多少の戸惑いと感心を覚えるのだが、彼の思想の根底にあるものがこういった旅であるとか、持病の喘息であるとか、出会いであることがきちんと伝わってくる。

自分の周りにあるもの、自分自身、目に映るものを飲み込み、吐き出す。その行為は時に不遜さを伴わなければ変化を生み出さない。

自分の器を知り、身の程をわきまえる。それが唯一の道ではないと彼は知っていた。


資本主義・民主主義と呼ばれるものが実際には地主-小作体制の表面的変質に過ぎず、マルクスの描いた理想こそ求めるべき新体制ではないのかと、青い夢をまた見てしまう。

人はゲバラのように生きるべきか。

きっと僕が生徒にそう教えることはないだろう。
ただ、心の中でのみそう願う。

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