原題は「Bonnie and Clyde」。刑務所帰りの男クライドと、人生に退屈していたウェイトレスのボニーが、銀行強盗をする物語。
クライドにはウォーレン=ビーティー、ボニーはフェイ=ダナウェイ、クライドの弟役バックにはジーン=ハックマンと、豪華なキャスト(と言っても、この映画がきっかけでブレイクしたのだが)を揃えている。
ラストシーン。ボニーとクライドが87発の弾丸を受けて踊るように死んでゆく。そこで「THE END」。
ウォーレン=ビーティーがかっこよすぎる。
この映画は1930年代のアメリカで実際にあった事件を元にしている。
1930年代といえば歴史の教科書にものっている「世界大恐慌(1929~)」の真っ只中であり、アメリカ全土に失業者が溢れていた。その責任を権力や体制に求める民衆は、新聞を賑わす連続銀行強盗「ボニーとクライド」を、ヒーローとして扱ったのである。
法体制とその運用システムが確立していない時代。その中に見える人間の本質が、現代に失われてしまった個の輝きを映し出している。
平等と忍耐、権利と義務、行動と評価、そういったものを僕たちはどう捉えるべきなのか。改めて考えさせる作品だ。
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