文部省推薦映画として、小学校の体育館で上映された記憶がある。
この作品ではなんと言っても「埴生の宿」の合唱が心に残る。
戦地において、故郷を想う気持ちは強いだろう。
残してきた家族、友人を想うとき、何としても国に帰りたいと思うのだろう。
しかし、その一方で、死んでいった戦友のために自分達も討ち死にしなければならないという隊もあった。
そして水島は、戦死者を弔うために残ることを決めた。
それぞれ、誰が正しいというものではないのだろう。
誰もが、その正しいと強く信じるところのために自分の人生を選んだ。
ただそれだけだ。
戦争というものは、そういった個人の信じるものを否定すると同時に、その終わりには却って浮き彫りにするのかもしれない。
歌や音楽は、そんな戦争のでも、何らかの力を持っているように思う。
PR