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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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2ea2db22jpeg文部省推薦映画として、小学校の体育館で上映された記憶がある。


この作品ではなんと言っても「埴生の宿」の合唱が心に残る。
戦地において、故郷を想う気持ちは強いだろう。
残してきた家族、友人を想うとき、何としても国に帰りたいと思うのだろう。

しかし、その一方で、死んでいった戦友のために自分達も討ち死にしなければならないという隊もあった。
そして水島は、戦死者を弔うために残ることを決めた。


それぞれ、誰が正しいというものではないのだろう。
誰もが、その正しいと強く信じるところのために自分の人生を選んだ。
ただそれだけだ。

戦争というものは、そういった個人の信じるものを否定すると同時に、その終わりには却って浮き彫りにするのかもしれない。


歌や音楽は、そんな戦争のでも、何らかの力を持っているように思う。

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0b05cd20jpegむ~ん。
あまり心に染み込まないというか、引っかからないというか。

そもそも、こういった恋愛モノ自体に興味がないのかもしれない。
あるいは、エピソードの割りにはテーマが大きすぎるのかもしれない。

登場人物たちの偏屈さは、時代によるものだと思うし、不器用な愛情表現であったり、自己中心的になってしまったりする人間の弱さみたいなもの、最後に「赦し」を与える感じも理解できるのだけど、なんだか自然ではない気がする。

ただ、全体的にはよくまとまっていると思うし、感動できる作品なのではないかと思う。

9236edf9jpegサーフィンのドキュメンタリー。
と言ってしまうとなんだか固いイメージになるが、とてもクールで落ち着いた感じの作品。
ずっと流していたくなる映像。

チューブしてるサーファーを追うカメラが、波の背後に回って水中からサーフィンの軌跡を映すシーンは圧巻。

「人生楽しく行こう!」
…だよね。
だよね!

f8b8ecb2jpegストーリーはありきたりなお涙頂戴風なのだけど。
まんまとその思惑に乗せられ、余韻に浸る自分がいた。

息子役のヘイデン=クリステンセンは、スターウォーズ:エピソード2・3でアナキン=スカイウォーカーの青年時代を好演しているので、こういった役柄もこなせるのだなぁと関心。

父子の愛情を確認するシーンはやや芝居がかっていて観ているほうが照れくさく、最後の「おやじ」のエピソードも少々分かりにくいのだが、全体的にはよくできていると思う。

ラストの海辺に建つ家の俯瞰はとてもきれいだ。

c298cbd7jpeg「ホロコースト」という邦題がついてはいるが、作品中でそれがクローズアップされることはない。
虐殺シーンは一切なく、死体も出てこない。 

ただ、収容所に向かう貨物列車と、収容所から戻る貨物列車が、扉が閉まっているか開いているかで表現さているのみだ。
この象徴的なシーンは随所に挿入される。

この作品は、ホロコーストを批判したものではないのだ。


主人公は2人。
SS中尉のゲルシュタインとカソリック神父のリカルド。

科学者であるゲルシュタインは大量虐殺に疑問を抱き、カソリック教会に告発する。
リカルドはその告発を受け、世界に向けて非難宣言をするよう法王に働きかけるのだが。


宗教が肥大化する時、それは権力となり、神から離れてゆく。
集団を守るため、地位を守るため、権威を守るため、いろいろな理由はあるだろう。

非難したところで何も変わらなかったかもしれない。
それでも、カソリックがユダヤ人を見捨てたことは確かであり、ホロコーストはそういったネガティブな形の協力によって成立したのだと、この作品は言っているのではなかろうか。

ヒトラーだけが虐殺を行ったのではない。
彼を止めなかった周囲の人間も、彼を政治中枢に送り込んだ国民も、知りながら止めようとしなかったカソリックを始めとする宗教界も、世界中の人も、それぞれが罪の意識を持たねばならないのではないか。

そして、それを知っている我々の一人一人が、こういったことを二度と起こさぬよう、意識するべきなのではないかと、そう思わされる。

今、この瞬間にも、地球上では同じことが繰り返されている。
スーダンのダルフール紛争では、すでに20万人とも言われる虐殺が行われている。

何ができるだろうか。



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