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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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3752d6eajpegタリバン政権崩壊後のアフガニスタン。

ようやく女性にも教育の機会が与えられたが、依然としてイスラム教はその根本において女性の自立を認めていない。
社会制度としての一般学校は存在するが、世の中の慣習は根強く、女の子は神学校に通うものだという固定観念がこの国からは消えていない。


ノクレの父親も熱心なイスラム教徒であり、彼女を毎日神学校に送り迎えしている。だが彼女は、将来この国の大統領になるという夢を持っており、父親に隠れて一般学校に通っていた。

彼女はすでに20歳であったが、12歳の子供と同じ教育を受けている。女性の教育の遅れもまた、この国の抱える問題のひとつである。

住む家さえない状況で、それでも教育を受けることを望む彼女。


以前、新聞で見かけた記事がある。
「学校に通えることが、そして勉強ができることが嬉しくて仕方がない」と言うアフガンの子供たちの写真。
好きな言葉は『平和』だそうだ。


とびきりインパクトのある映画というわけではない。そして、大きな感動も期待しないで欲しい。ただ、この国の状況をある程度理解した上で、考えながら観てみると、何がしかのものが残ると思う。

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ceae834ejpeg印象に残る映画。きっと忘れることはないだろう。

ただし、この作品を高く評価するわけではない。

まず、観ていて胸糞悪くなる。
知識を持たない人間、考えることをしない人間、尊厳を持たない人間の行動は、本当に犬以下であると再確認してしまう。

愚かしい行為には怒りを通り越して吐き気を催す。現実の生活の中でも、当然のことながら同様の行為を見る機会は多いが、それに迎合している自分も同時に存在していることに目をつぶってはいられない。
つまり僕もやはり犬以下なのかもしれない。


愚かしさに対抗するためにはやはり理屈ではなく力が必要なのだろうか。宗教における神の絶対的な力は、こういった人間の愚かしさに対抗する手段として考え出されたものなのだろうか。


そんなことを考えながら観続けた3時間。

単なる舞台演劇をわざわざ映画として撮る必要があるのかという疑問、ナレーションがいかにものアメリカ風でございますという違和感、この2つに終始悩まされながらも、結局は最後までドロップアウトできなかった。

こうして書いている今も、「駄作だろ」と思っているのだが、インスパイアされたことは認めざるを得ないので、自分に正直に「秀作だ」と言おう。

f40db53ejpeg1999 中国

あまり中国映画というものはポピュラーではない。それだけに、映画後進国かと思いきや、この力作である。やはり中国4千年の歴史は伊達ではないのだ。


ストーリーは単純そのもの。郵便配達人であった父の跡を継ぐべく、父の最期の配達に同行する息子。その道中を1時間半見せるだけ。

ただ、その道中とは中国の山奥であり、1度の配達に2泊3日という時間がかかる。その中に、人とのふれあいがあり、父子の語らずとも伝わる何かがあり、そして世代交代がある。


僕たちに世代にはまだ早いかもしれないが、いつかこれを観てほんとうに共感できる日が来るのだろうなと期待している。

ac419455jpeg2000年 イギリス

お薦め。

同名の映画がメジャーなもので他に2本あるのだが、邦題に☆が入っているのが特徴。


なんだか、千と千尋に出てくる坊みたいな、ババという30年間家から出たことのない男が、殺し屋といろいろなことをする物語。

実際にこんな話はあり得ないと思うが、それでもハートウォーミング。


微笑が残る後味がいい。


ババ役はクリス=ペン。ショーン=ペンの実弟だが、一昨年変死した。

fc249be7jpeg1983年 ソ連

カルト映画です。もう題名からお分かりですよね。


随所に超B級の香りを放つ合成映像がちりばめられ、ストーリーも「???!」という感じ。

でも、いい味出してマス。

偉い人へのあいさつが「ク~!」だったり、マッチが「カツェ」といって宝物だったり、なんだかそういった変なところが自分の変なところを刺激するというか。

旧ソ連の体制批判を暗に含んだとされるこの作品であるけれど、そういった重いものを考えるよりも、ロシア語の響きとちりばめられたエスプリ?と音楽を純粋に楽しむほうがいいかな。


そしてできれば、部屋で観るよりミニシアターなどでゆっくり観るほうがいい。

「ちょっと変わった映画を観てきちゃった」なんて思いながら歩いて帰るのも◎。

まぁ観てみて。



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