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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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5b805a10jpeg2000年公開 チェコ


ナチス占領下のチェコの話。
実話をベースにしたもの。


長いものに巻かれざるを得ない世情。
誰も信じることが出来ない時、人はどうやって信念を貫くのだろうか。

現代日本に生きる我々にとっては遠い国の遠い次代の話かもしれない。しかし、こういったことが戦時下では普通に起こる。
個人は集団に勝てない。
それでも勝たなくてはいけない時がある。
その時自分はどうするのか、今のうちに考えておくことは無駄ではないだろう。


第2次世界大戦が終わると、チェコは新たな暗黒時代に突入してゆく。プラハの春、ビロード革命を経てようやくこのような映画を作るまでになったこの国は、現在EUの一員として新たな歴史を力強く刻み始めている。

PR

24c81a35jpeg1959年 仏 白黒
フレンチヌーヴェルヴァーグの秀作。

原題は「LES QUATRE CENTS COUPS」
直訳すると
「400回」
「400回の殴打」
「400回の悪だくみ」
どれかになる。

作品を観終わっても、トリュフォーがどれを意味していたのか見当がつかない。

そういう意味では、この「大人は判ってくれない」という邦題はこの作品をよく表したものだと思う。


子供が大人になる。
それは年齢ではなく環境で決まる。
得てして受けた愛情が少ないほど、行動は大人になり、精神は未熟のまま残る。
寂しさや空虚感を埋めること、あるいはそれから逃避することが心の中心にいつまでも残ってしまう。

アントワールは両親に受け入れられなかった。
先生にも受け入れられなかった。
友達のルネもその穴を埋めるほどではなかった。
それでも彼は判って欲しかった。

母親にきっぱりと突き放された時、彼は何を思っただろう。


ラストカットもいい。
トリュフォーのドワネルシリーズを観たくなった。

d5e3f702jpegポール=ニューマンが渋い。

「賭けで儲けた金は、働いて儲けた金の2倍すばらしい」


若いカップルと熟年カップルの対比も面白い。
無謀で感情的な若さ溢れる二人と、離れていても互いに分かり合っている粋な二人。


脇役なのに存在感ありすぎなのはフォレスト=ウィッテカー。あの卑屈な作り笑いは一度見たら忘れられない。名演技だ。


そして最後があそこで終わるのはスコセッシにしてやられた。ナイス。

9f20dd22jpegかたつむりの交尾。
毛虫の行列。
食虫植物の捕食。

同じ物事を言葉にしてしまうとこんなにも違ったイメージになってしまうのか。


虫や小動物の世界を実写+効果音でこんなにもきれいに作品化するとは驚きだ。

「コスモス」とは宇宙のこと。
普段あまり気に留めることのない小動物の世界は、まさに小さな宇宙と言える。

1時間あまり真剣に見入ってしまった。


虫が嫌いな人も、一度観てみるとちょっと何かが変わるかも。

05656ceejpeg夏に弾みをつける一品。

おバカな青春時代とその頃憧れたビッグウェーブに乗る中年時代のとある一日。輝き続ける青春時代が決して色褪せないのは、きっとその頃の気持ちを忘れていないからだろう。

約30年前、1979年公開とは思えないほどの映像。
透明な空の色とガラスのような波の色が夏の素晴らしさを思い出させてくれる。

梅雨の時期に是非。



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