ミュージカルはあまり好きではない。
ニューヨークでライオンキングを観た時も、「こんなものか」としか思わなかった。
でも、この映画を観て、ちょっと見方を変えてみようかという気になった。
これと言った見せ場や盛り上がりはなく、ただただオーディション風景を見せるだけの映画なのだが、その受験者のそれぞれに背景があり、そしてそういったものが1つのダンスとして凝縮されたものがミュージカルなのだということを教えてくれた。
ゲイの青年がその過去を告白するシーンでは涙が出そうになった。
「初めて僕を息子と呼んでくれた」
そう告白する青年の胸中を見事に表現していた。
リチャード=アッテンボローは「大脱走」や「ジュラシックパーク」などの出演でも有名だが、「ガンジー」ではアカデミー監督賞も受賞しており、監督としての手腕も確かなようだ。