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~古今東西の映画レビューを若干辛口で~
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e21b0c6djpegなんと表現したらよいのだろう。
爽やか、透明、清清しい、どれも近いがぴったりはまらない。
敢えて言うならば、パンパの薄青い空の色のイメージが僕の印象に一番近い。


プラジル中央駅で手紙の代書屋を営む初老女性ドーラ。ブラジルには文盲の人がまだ多く存在する。ある日彼女の元に手紙を頼みに来た母子がいた。

手紙を書き終わった直後、母は事故で亡くなる。身寄りのなくなったその子供ジョズェが気になるドーラ。

二人はジョズェの父を探す旅に出る。


ドーラは自身の父親との関係がトラウマとなり、結婚もせず孤独で偏屈な生活を送っていた。

だが、ジョズェとの旅の中で違う生き方を見つける。


インパクトもスピード感もない。どんでん返しもない。アトラクティブではない。

ただ、しっとりと映画を楽しむことができる。

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30d9e83cjpeg原題は「RABBIT-PROOF FENCE(ウサギよけのフェンス)」
確かにこの子達は靴はいてるし、裸足じゃない。


オーストラリアのアボリジニ政策によって、母親と引き離された姉妹の話。

1930年代にオーストラリア政府はアボリジニを保護するという名目で隔離政策を行った。白人社会に適応させることが目的だと言って。

故郷から1500マイル(約2400km)も離れた施設に連れて行かれた彼女達はある日脱走して母親の元へ向かう。ウサギよけフェンスを辿りながら。

切ない。
ただただ切ない。


この政策については現代の政府も批判的に捉えている。1930年代後半からは政策転換を行い、アボリジニが白人と同等にその存在を認められるようにもなった。ただ、現在のアボリジニ人口は未だ白人入植時のそれを下回っている。

116355e1jpeg一言で言えば、
「SEXの多いロードムービー」

ガエル=ガルシア=ベルナルはやはりかっこいい。
役者としてどうこうではなく、かっこいい。

その青春ロードムービーなのだから、かっこ悪くなるわけがない。


ただ、SEXシーンの多さにはやや辟易する。それは、メキシコと日本の文化の違いかもしれないし、彼らが上流階級であったからかもしれないし、僕が彼らほどはちゃめちゃな青春時代をすごしてこなかったからかもしれない。

いや、正直なところ映画の中のSEXシーンは元々あまり好きではないのだ。非日常感がどうも浮き立ってしまって自分との距離を作ってしまうから。

とは言え、それはそれで置いておけば全体としてよくまとまった映画である。

友情と青春とSEXが、それぞれ儚いものであることを最後のシーンで強調している。

観て損はしない作品だ。

dfc9cdc8jpegヴィンセント=ギャロのわがまま映画かな。
主演で製作。こだわり満載。


すぐにキレる弱い男ビリーとバカなぽっちゃり女の奇妙な関係を描く作品だが、まぁキャラクターは立っていてもそれに違和感を覚える人が多いだろう。
完全に男性視点での都合のいい男女像かもしれない。

でもいい味出てる。とても。

アダムス・ファミリーのクリスティナ=リッチはあのまんま大きくなった感じで当然ぽっちゃりなのだが、観ているうちにかわいらしく思えてくる。
ミッキー=ロークも端役ながら出演。懐かしい。

そして人物描写。小便を我慢して立小便もできないビリー。刑務所に入っていたのに政府の仕事をしていたと両親に嘘をつくビリー。知恵遅れの友人や女にはでかい態度を取るビリー。それでもベッドでは積極的になれないビリー。

ヴィンセント=ギャロはやっぱり自分が大好きなんだろうなぁ。

カットインはやや邪道ではないかと思うが、最後の落ちのためにはやはり必要だったかも。

ファッションや音楽もクール。
食卓のシーン(小津作品のオマージュ?)とベッドのシーンが頭に残る。
ラストもいい。


お奨め。

213b3a29jpegハリウッド映画として秀逸の出来。

キャストがいい。ウィル=スミスの両脇を、ジーン=ハックマン(「俺達に明日はない」「許されざる者」など多数出演)、ジョン=ヴォイト(「暴走機関車」「ミッション:インポシブル」など多数出演)が固める。

ストーリーも分かりやすく、観ていてすんなり入り込める。スピード感も◎。


大雑把にあらすじなど。
アメリカにはNSA(国家安全保障局)という機関が存在し、現在では予算、人員規模でCIAを凌ぐ。
この機関による盗聴工作に絡む陰謀に巻き込まれた弁護士(ウィル)が、元工作員(ジーン)を頼り、二人で陰謀の首謀者(ジョン)をやっつける。


日本にも「通信傍受法」通称盗聴法が存在する。この映画の中で、個人のプライバシーに対する国家による侵害が警告されていたが、それは他人事ではない。
日本では、法律が制定されるとそれが都合よく改正されるという悪習がある。
「共謀法」が国会を通過すれば、その可能性はさらに高まる。

日本はこれからどうなってゆくんだろう。心配だ。



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