男の子に観てもらいたい。
夢を持つこと、それを諦めないこと。
それをこの実話に基づいた作品は教えてくれる。
もちろん、夢は必ず実現するわけではなく、むしろほとんどの場合それは叶わずに終わるものなのだが、それでも、何かに向かっている人生と向かっていない人生では、輝きが違う。
本作の主人公は、宇宙飛行士になったわけでもなく、科学者になったわけでもない。
彼はNASAのエンジニアになった。
田舎の炭鉱町に生まれ、炭鉱夫になることを当然とされていた彼は、世界初の人工衛星を見て憧れを抱く。
宇宙にではなく、何かを飛ばすことに。
そして友人と4人で「ロケットボーイズ」を結成し、父親の反対にもめげず全米科学コンテストで見事に優勝する。
もちろん、それほどスムーズに事が運ぶはずもなく、そもそも1960年前後のことだから、周囲の目もあり、経済的事情もあり、様々な困難があっただろう。
それでも、彼ら4人は受賞によって奨学金を受け、田舎町から大学へ、そしてそれぞれの未来を切り開いていった。
人それぞれ、見る夢は違うだろうが、それを追いかける姿勢はこうでありたいと、そう思わせてくれる作品だ。